国立循環器病研究センター病院

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診療科

周産期・婦人科

部門の紹介

周産期・婦人科は、心臓、脳循環に問題を抱える女性の妊娠分娩管理の専門施設として本邦のオピニオンリーダーとしての役割を担っています。分娩件数は年間約300例で、うち100例は母体心臓病合併妊娠、80例が胎児心臓病合併妊娠、60例が脳血管障害合併妊娠です。先天性心疾患をはじめ、多くの心臓病合併妊娠を学ぶ事はその他の合併妊娠の基礎となります。また、当院で1年間研修すると、胎児心臓病で教科書に掲載されているものが1年で全て経験できます。NICUには1000g以下の超低出生体重児が年間約5名、1500g以下が約20名入院し、1年間の研修で約2~3カ月間の研修を予定しており、NICUの初期トレーニングを十分に行う事ができます。

 病床数 31 NICU6
 分娩数308(2010年)
 母体心臓病合併妊娠108 母体脳血管障障害合併妊娠68 
 胎児心臓病合併妊娠82 帝王切開率48%
 婦人科開腹手術5 腹腔鏡手術3

いろんな事が学べます。例えば・・症例から・・

マルファン症候群合併妊娠(妊娠16週)

妊娠経過

患者さんは強く妊娠継続を希望されました。妊娠17週、子宮内に胎児を入れたまま、人工心肺下に、弓部大動脈置換術を施行。妊娠38週帝王切開術。新生児3200g APS10/10。発育現在正常。

[症例を担当したレジデントの一言]

マルファン症候群を担当しました。母親は妊娠継続を希望し、Fetus in Utero の弓部大動脈置換術となりました。人工心肺につなぐ時、胎児の徐脈が出現しましたが、よい結果を得ることができました。このような医療はここでしか学べないと思います。症例を通じて、半年くらいすると、抗不整脈薬の使い方や、母体心エコー、ホルター心電図の読み方など少しづつ分かるようになりますよ。心臓病合併妊娠はやりがいがあります。30週位だから循環血液量が増えてきたとか、心臓は耐えられるけど、胎児発育はどうかなどいろいろ考える事があって勉強になります。心臓病合併妊娠は年間100例あり、私は32例担当しました。


脳動静脈瘤破裂(妊娠25週)

妊娠経過

妊娠25週、突然の失語と右片麻痺出現。左前頭-側頭葉に出血。血管造影にてAVM破裂の診断。Grade2。緊急手術の適応なしと判断され、妊娠継続。妊娠30週で胎児心拍図モニタリング、産科医、新生児科医立ち会いで帝王切開もセットアップしたうえでのAVM摘出術を施行。周術期時の状態は良好。妊娠40週で自然経膣分娩。3200g。

[症例を担当したレジデントの一言]

脳出血の緊急症例は2回目でした。出血が脳幹部でなかったのでほっとしました。大きさ、出血の部位、深さなどが手術適応を決めますが、これは手術適応で良かったです。妊娠中に再発するリスクが減らせるからです。手術は万が一に備えてダブルセットアップの手術でしたが、非常に血圧、胎児心拍は安定していました。血腫除去は出血後3~5週後がよいという事を学習しました。分娩は硬膜外麻酔下に行いましたが、血圧上昇もなく非常に安定しており、母子ともに最高の結果が得られました。このような脳血管障害合併妊娠はもやもや病合併妊娠をはじめ、年間60例あり、私は21例担当しました。


胎児胸水(妊娠23週)

[症例を担当したレジデントの一言]

妊娠23週の胎児水腫を見た時はかなり重症と思いました。シャント術後はみるみる胸水、腹水が減少しました。胎児水腫は新生児治療がかなり難しいと思うのでこの胎内治療の効果は絶大であると思います。


胎児頻脈性不整脈(妊娠33週)

[症例を担当したレジデントの一言]

今まさに始まった胎児頻脈性不整脈治療に関する臨床試験に関わることで、すごく緊張しました。
その分、より一生懸命にみて凄く勉強になりました。実際、胎児治療の難しさ、重要さを実感しました。

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