


セルプロセッシングセンター(CProC)は、これからの医療の発展のなかでもっとも期待される分野の一つである再生医療の実現にむけて幹細胞臨床研究などが推進されるよう、臨床利用可能な細胞の調製を行う施設です。平成19年度に施設整備が開始され、平成20年度にGMP基準に対応した追加整備の上、平成21年度に管理体制も整い、運用開始しています。CProCには個別に環境の管理された細胞調整室が2室あり、同時に2つのプロトコールの細胞調製も可能です。GMP基準に準拠した運用が容易となる支援システムも備えています。
まず、「急性期心原性脳塞栓症患者に対する自己骨髄単核球静脈内投与に関する臨床研究」にて脳血管再生療法として細胞調製が実施されています。また、「重症慢性虚血性心不全に対するヒト心臓幹細胞と幹細胞増幅因子bFGFのハイブリッド自家移植療法の検討」での細胞調整の実施にむけて準備を進めています。
CProCの運用には病院、研究所、事務部門の協力体制が大変重要で、CProCは国立循環器病研究センターの目玉として、多くのプロトコールでの活用が期待されています。
治療法
CProCは次の各室からなり、独立して清浄度を維持可能な細胞調製室2室があります。
細胞調製室1、細胞調製室2、QC室、製品保管室、準備室、更衣室、監視室
CProCの管理はCProCセンター長のもと、総括管理責任者、製造管理責任者、品質管理責任者がそれぞれ責任者となり運営し、円滑な運営のためにCProC運営委員会が置かれています。
【写真1.CProC細胞調製室】
無菌管理された細胞調製室には、クリーンベンチ(安全キャビネット)、細胞培養インキュベーターその他必要な機器が具備され、環境清浄度は常にモニターされ、監視室にてビデオモニターされています。入退室は別々の前室を利用し、更衣した細胞操作担当者により細胞調製が行われます。最初のプロトコールとして自己骨髄単核細胞が調製され、脳梗塞患者へ静脈投与がおこなわれています。

循環器病は一旦障害をうけると再生能力のほとんどない心臓や脳をはじめとする病気です。血管の閉塞や異常により血流が不足すると多くの組織の障害を引き起こします。
近年、閉塞性動脈硬化症やバージャー病など血管閉塞に対して、自己の血液や骨髄から単核細胞・幹細胞を採取して局所に移植する細胞移植が血管再生療法として行われるようになりましたが、さらに、脳や心臓の血流不足に対しても同様な治療法が研究段階です。また、自己の幹細胞を採取して障害をうけた心臓に移植する心筋細胞再生を目指した細胞移植療法も研究段階です。
CProCは、こうした患者さんの機能回復をめざした再生療法・細胞療法に使用するための細胞の分離や培養などの準備を整った環境のもとで行うことが出来る施設です。最高レベルの技術・最新の医学的知識・豊富な臨床経験が駆使できるよう、CProCは臨床研究や治療の実施を可能にします。
GMP基準に準拠して運用しています。
最終更新日 2011年10月25日