


高齢者の慢性腎臓病患者の10~20%に腎動脈狭窄が合併し、虚血性腎症や腎血管性高血圧の病態が混在していると言われています。難治性高血圧やレニン・アンジオテンシン系抑制薬による急激な腎機能障害の進行、また原因不明の心不全を認める症例では、腎動脈狭窄のスクリーニングが推奨されています。
また、日本透析医学会のホームページに掲載されている「わが国の慢性透析療法の現状」によると、透析導入患者の原疾患として、1983年以降、腎硬化症および原因不明が、緩徐ながら増加し続け、2007年には各々10%を超えています。これらの症例の中には腎動脈狭窄を有する症例が、潜伏している可能性があります。
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| 右腎動脈狭窄の一例(左図:右腎動脈基始部flow 右図:右腎内flow) | ||
| 右腎動脈最大血流速度の亢進(3.1 m/sec)と右腎内血流に狭窄後パターンを認める。 | ||

当センター高血圧腎臓科では、2002年4月から2011年7月までに200症例以上の腎動脈狭窄による虚血性腎症や腎血管性高血圧の患者様に入院していただき精査・加療を行ってまいりました。多くは放射線科にて経皮的腎血管形成術を施行して頂いております。最近では高齢の症例も多く、高リスクと考えられる症例では慎重に適応検討を行い、薬物治療による経過観察となる場合もあります。
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難治性高血圧、レニン・アンジオテンシン系抑制薬投与による急激な腎機能障害の進行、原因不明の腎不全や心不全などを認める症例では、腎動脈狭窄のスクリーニングを行うことが重要であると考えます。先生方におかれましては、引き続き積極的に当センターへ患者様のご紹介いただければ幸いです。腎ドプラー検査によるスクリーニングであれば外来で可能ですので、ぜひ宜しくお願い申し上げます。
今後も当センターとの連携医療を何卒宜しくお願い申し上げます。
高血圧・腎臓科医長 吉原史樹
高血圧・腎臓科医長 中村敏子
高血圧・腎臓科医長 岩嶋義雄
生活習慣病部門長、高血圧・腎臓科部長 河野雄平
最終更新日 2011年12月21日